不機嫌ハラスメント
職場などで、言葉で不満を伝えずに不機嫌な態度で雰囲気を悪くしたり、周囲に迷惑をかける行動を「不機嫌ハラスメント」というそうです。
不機嫌は感染する!家庭で、職場で…あなたを苦しめる「フキハラ」の正体 | ニュースな本 | ダイヤモンド・オンライン
略してフキハラ。
「まるで、私の両親のことじゃない」
思わずそう声に出てしまいました。
親の言うことを聞いていれば機嫌がいい。親に従わなかったり、親の意見に反対したりすれば、機嫌が悪くなり、ときには、怒鳴る。
物心ついた頃から、親の顔色を伺っていました。一番古い記憶は3歳くらい。
親が不機嫌になるからNOと言えない、自分のやりたいことができない子供でした。恥ずかしながら、今もそうです…。
母はいつも父の言いなりで、家族でする外食も、旅行も、父の一存。私が行きたいところに行けたことはありません。
(どこに行くにも計画はせずに、父の気分で行き先を決めて、父が準備のできたタイミングで出かけました。)
意見を聞かれても、父の希望と違えば却下されます。それでも行きたいと主張すれば、父の機嫌が悪くなり、母はそれを避けるために黙ってしまいます。(だったら聞かないで!)
私には姉と兄がいますが、上の二人とは年が離れており、一緒に家族旅行に行った記憶がありません。だから彼らの希望は採用されたかはわかりませんが、二人共両親をよく思っていないところを見ると、きっと私と同じように、色々と幼い頃に諦めてきたんだろうと思います。
子供の頃の行動基準は実にシンプルです。
親がニコニコしていたら:◯
親の機嫌が悪くなれば:✕
私だけではなく、小さな子はみんなそうでしょう。
ただ、うちが問題だったのは、親の機嫌の良し悪しが一般常識とはズレていたことでした。
世間の常識 < 親の機嫌。
私が学校や習い事や友達の約束に遅れようとも、親から呼び止められたら話を聞く、手伝う。でないと怒られるから、帰ってきてからも機嫌が悪いから、彼らの都合が最優先でした。
今ならこう思えます。どうして私が出かけるギリギリになって声をかけてくるの?私の予定を全部把握したがるくせに!私の社会性を放棄させたいの?!
でも、子供の頃はわかりませんでした。時間間隔が狂った、とてもルーズな人間として育っていました。
遅れたっていい。相手を待たって仕方ない。親がいいというからいいんだ、私は悪くない。
小さな頃からの習慣で、本気でそう思えてしまうのです。本当に、書いていてゾッとします。沢山の友人が離れていきました。自業自得です。
「フキハラ」という言葉を知り、それが今までの両親の態度と合致したとき、目が覚めたような洗脳が解けたような、そんな気持ちになりました。
不機嫌で人をコントロールするなんて、幼稚で恥ずかしいことです。
しかし、恥ずかしいことに、なんと私もフキハラをしてしまっていたんです。
先日のことです。仕事中はよほどのことがない限り自分の感情を出さず、「淡々としている」とよく言われるのですが…
職場であまりにも理不尽なことがあったとき、言葉で冷静に気持ちを伝えるよりも先に、ムッとした態度で「そんなのやる必要ありますか?」と言ってしまいました。
同僚は、ギョッとした顔をしたり、「どうしたの?!」と声をかけてくる方もいるくらい…とても驚いたに違いありません。
不満は言わないのに機嫌を悪くする。それが普通の行動だと思ってしまった。その時だけではなく、今までも意識せずにやってしまっていたんだと思います。なんて恥ずかしくて、なんて情けないんだろう。
ブログに書いて罪滅ぼしになるわけないけれど、書くことで自分の刷り込みを自覚したいと思いました。両親と同じ行動を取ってはだめだ…!そう誓っています。
大人として適切な行動が取れるよう、ゆるみっぱなしのネジをひとつひとつ締め直す覚悟です。
短く書こうと思ったのに、長くなってしまいました…